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1 金融会社関係一般的事項
1-1 法令解釈等の照会を受けた場合の対応
1-1-1 照会を受ける内容の範囲
貸金業の規制等に関する法律等金融庁が所管する法令に関するものとする。なお、
照会が権限外の法令等に係るものであった場合には、コメント等は厳に慎むものとす
る。
1-1-2 照会に対する回答方法
(1) 本事務ガイドライン、審議会等の答申・報告等の既存資料により回答可能なもの
については、適宜回答する。
(2) 財務局が照会を受けた際、回答にあたって判断がつかないもの等については、「連
絡箋」(別紙1)を作成し、金融庁担当課室とFAX等により協議する(送り状は
財務局担当課長から金融庁担当課室総括課長補佐宛とする。)。
(3) 金融庁担当課室長は、当庁が所管する法令に関し、当庁所管法令の直接の適用を
受ける事業者又はこれらの事業者により構成される事業者団体(注)から受けた、
次の①及び②の項目で定める要件を満たす一般的な照会であって、書面による回
答及び公表を行うことが法令適用の予測可能性向上等の観点から適切と認められ
るものについては、これに対する回答を書面により行い、その内容を公表するこ
ととする。
(注) 事業者団体とは、当庁所管法令の直接の適用を受ける、業種等を同じ
くする事業者が、共通の利益を増進することを主たる目的として、相当
数結合した団体又はその連合体(当該団体に連合会、中央会等の上部団
体がある場合には、原則として、最も上部の団体に限る。)をいう。
① 本手続きの対象となる照会の範囲
本手続きの対象となる照会は、以下の要件の全てを満たすものとする。
イ.特定の事業者の個別の取引等に対する法令適用の有無を照会するものではな
い、一般的な法令解釈に係るものであること(ノーアクションレター制度の利
用が可能でないこと)
ロ.事実関係の認定を伴う照会でないこと
ハ.照会内容が、金融庁所管法令の直接の適用を受ける事業者(照会者が団体で
ある場合はその団体の構成事業者)に共通する取引等に係る照会であって、多
くの事業者からの照会が予想される事項であること
ニ.過去に公表された事務ガイドライン等を踏まえれば明らかになっているもの
でないこと
② 照会書面(電子的方法を含む)
本手続きの利用を希望する照会者からは、以下の内容が記載された照会書面の提
出を受けるものとする。また、照会書面のほかに、照会内容及び上記①に記載した
事項を判断するために、記載事項や資料の追加を要する場合には、照会者に対して
照会書面の補正及び追加資料の提出を求めることとする。
イ.照会の対象となる法令の条項及び具体的な論点
ロ.照会に関する照会者の見解及び根拠
ハ.照会及び回答内容が公表されることに関する同意
③ 照会窓口
照会書面の受付窓口は、照会内容に係る法令を所管する金融庁担当課室又は照会
者を所管する財務局担当課とする。財務局担当課が照会書面を受領した場合には、
速やかに金融庁担当課室にFAX又は電子メールにより照会書面を送付すること
とする。
④ 回答
イ.金融庁担当課室長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則
として2ヶ月以内に、照会者に対して回答を行うよう努めることとし、2ヶ月
以内に回答できない場合には、照会者に対してその理由を説明するとともに、
回答時期の目途を伝えることとする。
ロ.回答書面には、以下の内容を付記することとする。
「本回答は、照会対象法令を所管する立場から、照会書面に記載された情報
のみを前提に、照会対象法令に関し、現時点における一般的な見解を示すもの
であり、個別具体的な事例への適用を判断するものではなく、また、もとより
捜査機関の判断や司法判断を拘束しうるものではない。」
ハ.本手続きによる回答を行わない場合には、金融庁担当課室は、照会者に対し、
その旨及び理由を説明することとする。
⑤ 公表
上記④の回答を行った場合には、金融庁は、速やかに照会及び回答内容を金融庁
ホームページ上に掲載して、公表することとする。
(4) (3)に該当するもの以外のもので照会頻度が高いものなどについては、必要に応じ
「応接箋」(別紙2)を作成した上で、関係部局に回覧し、金融庁担当課室又は財
務局担当課の企画担当係に保存するものとする。
(5) 照会者が照会事項に関し、金融庁からの書面による回答を希望する場合であって、
1-1-3(2)に照らしノーアクションレター制度の利用が可能な場合には、照会
者に対し、ノーアクションレター制度を利用するよう伝えることとする。
1-1-3 法令適用事前確認手続(ノーアクションレター制度)
法令適用事前確認手続(以下、「ノーアクションレター制度」という。)とは、民間
企業等が実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、当該行為が特
定の法令の規定の適用対象となるかどうかを、あらかじめ当該規定を所管する行政機
関に確認し、その機関が回答を行うとともに、当該回答を公表する制度であり、金融
庁では、法令適用事前確認手続きに関する細則を定めている。本項は、ノーアクショ
ンレター制度における事務手続きを規定するものであり、制度の利用に当たっては必
ず「金融庁における法令適用事前確認手続に関する細則」を参照するものとする。
(1) 照会窓口
照会窓口は、照会案件に係る法令を所管する金融庁の担当課室とし、財務局所管の
金融機関等は、財務局に照会する。財務局が照会を受けた場合には、照会事案に係る
法令を所管する金融庁担当課室に対し、照会書面を原則として3日以内にファックス
等により送付する。
(注)財務局においては、照会書面を金融庁担当課室に送付する際、原則として審査
意見を付するものとする。
(2) 照会書面受領後の流れ
照会書面を受領後は、回答を行う事案か否か、特に、以下の①ないし③について確
認し、当制度の利用ができない照会の場合には、照会者に対しその旨を連絡する。ま
た、照会書面の補正及び追加書面の提出等が必要な場合には、照会者に対し所要の対
応を求めることができる。
① 照会の対象
民間企業等が、新規の事業や取引を具体的に計画している場合において、当庁が
本手続の対象としてホームページに掲げた所管の法律及びこれに基づく政府令(以
下、「対象法令(条項)」という。)に関し、以下のような照会を行うものか。
・ その事業や取引を行うことが、無許可営業等にならないかどうか。
・ その事業や取引を行うことが、無届け営業等にならないかどうか。
・ その事業や取引を行うことによって、業務停止や免許取消等(不利益処分)を
受けることがないかどうか。
② 照会者の範囲
照会者は、実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、対象法
令(条項)の適用に係る照会を行う者及び当該者から依頼を受けた弁護士等であっ
て、下記③の記載要領を満たした照会書面を提出し、かつ、照会者名、照会内容及
び回答内容が公表されることに同意しているか。
③ 照会書面の記載要領
照会書面(電子的方法を含む。)は、下記の要件を満たしているものか。
イ.将来自らが行おうとする行為に係る個別具体的な事実が記載されていること。
ロ.対象法令(条項)のうち、適用対象となるかどうかを確認したい法令の条項
が特定されていること。
ハ.照会者名並びに照会及び回答内容が公表されることに同意していることが記
載されていること。
ニ.上記ロ.において特定した法令の条項の適用に関する照会者の見解及びその
根拠が明確に記述されていること。
④ 回答
照会を受けた課室の長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則
として30 日以内に照会者に対する回答を行うものとする。ただし、次に掲げる場
合には、各々の定める期間を回答期間とする。なお、いずれの場合においても、で
きるだけ早く回答するよう努めることとする。
イ.高度な金融技術等に係る照会で慎重な判断を要する場合 原則60 日以内
ロ.担当部局の事務処理能力を超える多数の照会により業務に著しい支障が生じ
るおそれがある場合 30 日を超える合理的な期間内
ハ.他府省との共管法令に係る照会の場合 原則60 日以内
照会書面の記載について補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日
数は、回答期間に算入しないものとする。また、30 日以内に回答を行わない場
合には、照会者に対して、その理由及び回答時期の見通しを通知することとす
る。
⑤ 照会及び回答についての公開
金融庁は、照会者名並びに照会及び回答の内容を、原則として30 日以内に全て
金融庁ホームページに掲載して公開する。
ただし、照会者が、照会書に、回答から30 日を超えて公開を希望する理由及び
公開可能とする時期を付記している場合であって、その理由が合理的であると認め
られるときは、回答から30 日を超えて公開することができる。この場合において
は、必ずしも照会者の希望する時期まで公開を延期するものではなく、公開を延期
する理由が消滅した場合には、公開する旨を照会者に通知した上で、公開すること
ができる。また、照会及び回答内容のうち、行政機関の保有する情報の公開に関す
る法律に定める不開示事由に該当しうる情報が含まれている場合、必要に応じ、こ
れを除いて公表することができる。
1-2 行政指導等を行う際の留意点等
1-2-1 行政指導等を行う際の留意点
金融会社に対して、行政指導等(行政指導等とは行政手続法第2条第6号にいう行
政指導に加え、行政指導との区別が必ずしも明確ではない情報提供、相談、助言等の
行為を含む。)を行うにあたっては、行政手続法等の法令等に沿って適正に行うものと
する。特に行政指導を行う際には、以下の点に留意する。
⑴ 一般原則(行政手続法第32 条)
① 行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されている
か。
例えば、以下の点に留意する。
イ.行政指導の内容及び運用の実態、担当者の対応等について、相手方の理解を
得ているか。
ロ.相手方が行政指導に協力できないとの意思を明確に表明しているにもかかわ
らず、行政指導を継続していないか。
② 相手方が行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはい
ないか。
・ 行政指導に従わない事実を法律の根拠なく公表することも、公表することによ
り経済的な損失を与えるなど相手方に対する社会的制裁として機能するような状
況の下では、「不利益な取扱い」に当たる場合があることに留意する。
・ 行政指導を行う段階においては処分権限を行使するか否かは明確でなくても、
行政指導を行った後の状況によっては処分権限行使の要件に該当し、当該権限を
行使することがありうる場合に、そのことを示して行政指導をすること自体を否
定するものではない。
⑵ 申請に関連する行政指導(行政手続法第33 条)
申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指
導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしていな
いか。
・ 申請者が、明示的に行政指導に従わない旨の意思表示をしていない場合であっ
ても、行政指導の経緯や周囲の客観情勢の変化等を勘案し、行政指導の相手方に
拒否の意思表示がないかどうかを判断する。
・ 申請者が行政指導に対応している場合でも、申請に対する判断・応答が留保さ
れることについても任意に同意しているとは必ずしもいえないことに留意する。
・ 例えば、以下の点に留意する。
イ.申請者が行政指導に従わざるを得ないようにさせ、申請者の権利の行使を妨
げるようなことをしていないか。
ロ.申請者が行政指導に従わない旨の意思表明を明確には行っていない場合、行
政指導を行っていることを理由に申請に対する審査・応答を留保していないか。
ハ.申請者が行政指導に従わない意思を表明した場合には、行政指導を中止し、
申請に対し、速やかに適切な対応をしているか。
⑶ 許認可等の権限に関連する行政指導(行政手続法第34 条)
許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使することができ
ない場合又は行使する意思がない場合にもかかわらず、当該権限を行使し得る旨を
殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従う事を余儀なくさせていないか。
例えば、以下の点に留意する。
イ.許認可等の拒否処分をすることができないにもかかわらず、できる旨を示して
一定の作為または不作為を求めていないか。
ロ.行政指導に従わなければすぐにでも権限を行使することを示唆したり、何らか
の不利益な取扱いを行ったりすることを暗示するなど、相手方が行政指導に従わ
ざるを得ないように仕向けてはいないか。
⑷ 行政指導の方式(行政手続法第35 条)
① 行政指導を行う際には、相手方に対し、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者
を明確に示しているか。
例えば、以下の点に留意する。
イ.相手方に対して求める作為または不作為の内容を明確にしているか。
ロ.当該行政指導をどの担当者の責任において行うものであるかを示しているか。
ハ.個別の法律に根拠を有する行政指導を行う際には、その根拠条項を示してい
るか。
ニ.個別の法律に根拠を有さない行政指導を行う際には、当該行政指導の必要性
について理解を得るため、その趣旨を伝えているか。
② 行政指導について、相手方から、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を記載
した書面の交付を求められた時は、行政上特別の支障がない限り、原則としてこ
れを交付しているか(但し、行政手続法第35 条第3項各号に該当する場合を除く。)
・ 書面の交付を求められた場合には、できるだけ速やかに交付することが必要
である。
・ 書面交付を拒みうる「行政上の特別の支障」がある場合とは、書面が作成者
の意図と無関係に利用、解釈されること等により行政目的が達成できなくなる
場合など、その行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を書面で示すことが行政
運営上著しい支障を生じさせる場合をいう。
・ 単に処理件数が大量であるだけの場合や単に迅速に行う必要がある場合であ
ることをもって、「行政上特別の支障」がある場合に該当するとはいえないこと
に留意する。
1-2-2 面談等を行う際の留意点
職員が、金融会社の役職員等と面談等(面談、電話、電子メール、ファックス等に
よるやりとりをいう。以下同じ。)を行うに際しては、下記の事項に留意するものとす
る。
・ 面談等に参加する職員は、常に綱紀及び品位を保持し、穏健冷静な態度で臨んで
いるか。
・ 面談等の目的、相手方の氏名・所属等を確認しているか。
・ 面談等の方法、面談等を行う場所、時間帯、参加している職員及び相手方が、面
談等の目的・内容からみてふさわしいものとなっているか。
・ 面談等の内容・結果について双方の認識が一致するよう、必要に応じ確認してい
るか。特に、面談等の内容・結果が守秘義務の対象となる場合には、そのことが当
事者双方にとって明確となっているか。
・ 面談等の内容が上司の判断を仰ぐ必要のある場合において、状況に応じあらかじ
め上司の判断を仰ぎ、又は事後にすみやかに報告しているか。また、同様の事案に
ついて複数の相手方と個別に面談等を行う場合には、行政の対応の統一性・透明性
に配慮しているか。
1-2-3 連絡・相談手続
面談等を通じて行政指導等を行うに際し、行政手続法に照らし、行政指導等の適切
性について判断に迷った場合等には、金融庁担当課室に連絡し、必要に応じその対応
を協議することとする。



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弁護士吉田泰郎
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